科学

2008.03.01

ドライヤーのマイナスイオンって・・・

 ドライヤーが必要になったので購入した。その時に値段の差がすごいことにビックリした。何でもマイナスイオンとかナノイオンなどという装置がついたものがあり、髪に潤いとか、サラサラとか書いてあった。購入して使ってみた。そうしたら、今まで使っていたドライヤーとは違い、確かにサラサラ感があり、髪がしっとりした感じがした。
 なぜそうなるのか調べてみたら、実に意外なことに、マイナスイオンとかがまやかし的な存在として見られていることがわかった。

 特に疑似科学批評(マイナスイオン批評特集)などで、徹底的にたたかれている。またマイナスイオンはインチキかという東大の安井至さんの市民のための環境学ガイド書庫内の記事でも冷静にその問題を分析している。
 
 ウィキペディアでもマイナスイオンに関して批判的な意見がまとめられている。

 それらの効果があったのか、マイナスイオンという言い方は他の製品に関しては減ったようだ。しかし、どういうわけか、ドライヤーにだけには残っている。さらにナノイオンとかナノイーイオンなどという言い方で新製品が出てきている。これらはマイナスイオンの時とは違い、批判が少ない。なぜなら、これはマイナスイオンの時とは違い、大気中の正体不明の物質をイオン化して吹き付けているという訳のわからない説明ではなく、水分子をイオン化して吹き付けているという説明がされている。大気の時のイオン化では、そのマイナスイオンといっているものの正体が体にとって害があるかもしれないオゾンである可能性が指摘されていた。今回は水。

 そこでさらに調べてみたら、今度はマイナスイオンを批判していた人たちがYahoo掲示板化学-マイナスイオン監視室などで、逆批判を受けていた。結構激烈な議論?の展開。お互いに相手の知識の無さを批判しあっている。

 一般人である私たちは、いったいどちらの意見を信じたらいいのかわからなくなる。ただ、マイナスイオンというのはできても一瞬のことであるので、たいした変化はないはずという感じはする。

 ただ、最初にいったように今回購入したマイナスイオンドライヤーを使うと私の髪はサラサラになるということは実感している。理屈はわからないが・・・。「あるある大辞典」などで示されたエセ科学、疑似科学の問題点は十分理解したつもりだが・・・。

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2008.02.24

水は電気を通さない

 結構知らない人が多いのだが、純粋な水は電気をほとんど通さない。理論的にはほとんど絶縁体といっていい。静電気さえ持つ。(詳しくは「水の科学エッセイ」の「電気を通さない水」の項目へ)

 間違えてはいけないのだが、通常、世の中にあるほとんどの水は電気を通す。その違いは何だろうか。

 それは電気を担う物質がイオンであるということ。水の中に溶けている物質がイオンの状態であるとき、初めて電気が流れる。イオンは原子の周りにある電子が通常の状態から増えたり減ったりすることにより、マイナスかプラスに偏った状態になったものをいう。そのことにより、電気を流すとイオンがその担い手として電子を受け渡す。

 通常の水の中には様々な物質が溶けていて、イオンの状態で存在している。それが電気を通す。純水はそれらの溶解物質を取り去ったものとして濾過して作るので、当然電気を流すイオンの存在が非常に少なくなる。

 だから、水は電気を通さない。

 ところが、何かを溶かしても電気を通さない場合がある。例えば砂糖。食塩水はよく通すのに、同じように見える砂糖はなぜ通さないのだろうか。

 それもイオンが原因。食塩水はNaとClの形でイオンとして水に溶け込み、その周りに水の原子が電子を通して結びつく。Naはプラスのイオン。Clはマイナスのイオンだ。塩化物イオンにプラスの電荷をもつ水の分子部分がくっつき取り囲む。ナトリウムイオンの部分にはマイナスの電荷をもつ水分子部分がくっつく。酸素原子は弱いマイナスの電荷をもつそうだ。また水素原子は弱い電荷をもつ。

 ところが、砂糖は分子ごと水と結びつく。だから電気的にプラスとかマイナスなどということはない。つまりイオンができない。だから電気を運ぶ担い手がいないことになるから、電気を通さない。

 でも、理論的な事はわかるにしても、目の前にある当たり前と思っている世界にも、様々なfusigiがあるものだ。

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2007.12.06

トヨタ自動車がロボット開発へ

 今日、NHKのニュースでトヨタ自動車のロボットが紹介されていた。

 以前から開発していたパートナーロボットの延長線上のものだ。今回は2004年当時の発表のラッパの演奏ではなく、バイオリンをビブラートを効かせて上手に弾いていた。また人を乗せて動くロボットも自動的に障害物をよけたり、多少の段差をクリアしたりしていた。施設案内ロボット「TPR-ROBINA(ロビーナ)」は8月27日から豊田会館で、案内を行っているようだ。

 トヨタは自動車と同様の技術で、人口が減っていく日本でパートナーとしてのロボットの実用化に向けて本腰を入れ始めたようだ。ソニーのアイボなどの開発が終わった現在、その技術の一部を買い取ったようだ。またソニーの社員がトヨタに出向しているとの情報もある。

 ロボット技術で先行していたホンダに対し、トヨタはどこまで迫ることができるのだろうか。

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2007.10.28

沸騰とは

 沸騰とは何だろう。先日、水を温めてその様子を観察する機会があった。丸底フラスコをアルコールランプで熱していった。それ以外は温度計だけ。沸騰石も入れなかった。しばらくすると小さな泡が出てきた。70度以上になると急激にその泡が多くなった。これは水に溶けていた気体、特に酸素のようだ。酸素は20度で3%程度溶けているとのこと。それを吸って金魚は呼吸をしている。温度が高くなると、酸素は溶けていられなくなり泡となって自ら分離する。

 100度になると、大きな泡が盛んに出て、「沸騰」といわれる現象がおきる。このとき、大気圧と蒸気圧が同じになっている。それ以下だと大気圧に泡はつぶされてしまう。ただ、沸騰はかなり複雑な要因が絡んでいるようで、きれいな容器で水を熱すると沸騰が起こりにくい。また、その結果として突沸という状態になり、爆発的に沸騰が起こる。それを防ぐために沸騰石といわれる空気を含んだ石を入れ、その空気に向かって蒸発する状態を作り、危険な突沸を防ぐ。

 よく観察すると、温度を上げていくと一度沸騰が少なくなる現象が見られる。これは蒸発した水蒸気が熱伝導を妨げるので一時的に温度が伝わらず沸騰が少なくなるようだ。しばらくするとこの状態を脱し、また沸騰が急激に増えていく。

 また、当然のことだが、大気圧だけでなく、水圧も本来沸騰には関係がある。フラスコでは水圧は無視していいが、海中などでは水圧は大きな要因になる。深度100mでは180度で沸騰。深度1000mでは312度で沸騰するそうだ。374度、218気圧以上になると、超臨界水という状態になり、沸騰はしなくなるそうだ。これは液体でも気体でもない状態ということで、油をよく溶かす性質を持つそうだ。逆に塩はほとんど溶けないとのこと。また、深度で言うと2200m以上ではもういくら温度を上げても沸騰しないそうだ。これも超臨界状態ということを考えると理解できる。

 沸騰の原理は多くのプリンタでも利用されている。バブルジェットは膜沸騰という原理を利用して作られているそうだ。また、沸騰するときの泡の核についていろいろ意見はあるようだ。宇宙線が核になっているとの意見もあった。確か私も新聞でそんな記事を読んだ覚えがある。ネット上でもそのような意見が出ているが、しっかりと確立してはいないようだ。沸騰はなかなか奥が深い。

 

 

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2007.06.10

植物はどのように生きているのか

 植物は光からエネルギーを作り出すために、光合成を行っている。「水+二酸化炭素+光」から「有機物(糖)+酸素」を作りだしているのだ。光合成は「光のエネルギーからエネルギー源(ATP)と還元力(NADPH)を作る光化学反応」と、「ATPとNADPHを使って二酸化炭素を固定する炭酸固定反応」に分けられる。炭酸固定反応では、二酸化炭素が生物が使える有機物の形に固定するそうだ。
 一時、地球の大気のほとんどが二酸化炭素だった。95%はあったと言われている。この世界に、二酸化炭素を有効に利用する原核生物が誕生した。
 また、水は糖を作るためには不可欠な水素の供給源として必要だった。植物はこの能力を取り込んで、自らに光をエネルギーに変換する力を作り上げた。生産された炭水化物(ブドウ糖C6H12O6)は、エネルギーとして使われる。余った分はショ糖の形で運ばれ、酵素で還元され澱粉にかわり、保存される。
 また植物や動物の細胞に数多く存在するミトコンドリア。これは糖や脂肪などをATP(アデノシン三リン酸)に買える働きをしている。その際に酸素を多く取り込んで還元作用をしている。呼吸しているわけだ。ミトコンドリアは細胞のエンジンと言われ、これがうまく働かなくなると大変。病気になることもある。もともと別の生物だったという説が有力。
 人間や動物は二酸化炭素を取り込んだり、光をエネルギーに変えることはできない。ラン藻類やミトコンドリアの出現がなければ、今頃人類は・・・。しかし、それにしても驚くべき仕組み。まだまだ、調べてみる必要がある課題。
 

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2007.05.04

物質とは何か

 「物質とは何か」という問は人類が文明を持ったときから繰り返されてきたのではないかと思う。古代ギリシャのアリストテレスは「火、風(空気)、水、地(土)」の4つから物質世界が構築されていると考えていた。さらに「熱・冷」「乾・湿」がその要素に組み合わさり、世界ができていると考えた。例えば、火は「熱と乾」からできていると。
 それに物体固有の運動と外的な力による運動の組合せで物理的な動きを説明しようとした。ただ、面白いのは「天が落ちてこないのは、この4要素以外の第五の要素がある」と考えたことだ。完全な運動を行う天は円運動をしているので、星々は落ちてこないというのだ。
 様々な異論は出されたが、彼の考えはその後、長い間、世界の中で支持された。
 現在は、以下の流れで物質の構造は考えられている。
・水・・・水の分子・・・水素原子+酸素原子・・・原子核+電子・・・原子核は陽子と中性子などの素粒子(陽子と中性子を結びつけているパイ中間子)・・・素粒子はクオークで構成(クオークを結びつけているグルーオン)
 整理すると物質の世界は電子の仲間である「レプトン」と陽子や中性子、中間子などの「ハドロン」で構成されている。中間子は湯川秀樹博士がその存在を予想したもので、陽子と中性子を結びつけているものと考えられている。さらに自然界の力の基になっている光子の仲間であるゲージ粒子が存在する。
 つまり「レプトン」と「クォーク」、それに、光子、W±,Z0、グルーオンなどの「粒子間に働く力を伝える一群の粒子・ゲージ粒子」が、自然界の基本粒子であると考えられている。別の言い方では、「3世代のクォークとレプトンが、グルーオン、光子、W±粒子やZ0粒子等のゲージ粒子をやりとりして相互作用する世界」と言える。
 力として考えられているのは以下の4つであるが、現在、これらの考えを統一しようという動きが活発になっている。少なくても電磁気力と弱い力は統一されようとしている。大統一理論や超対称理論や超弦理論といった理論が提案され検討されている。
・万有引力
・電磁気力
・強い力
・弱い力
 物質を素粒子レベルで考えることの中で、物理のもう一つの課題である「宇宙とは何か」ということも浮かび上がってくる。世界には「なぜ?」に答えることのできない問題がまだ多く存在している。

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2006.11.23

飛行機はなぜ飛ぶのか

 飛行機がなぜ飛ぶのかということについては、感覚的には結構納得がいかない現象だ。あの重たい機体に燃料を積んで、さらに多くの人を乗せている。何で飛ぶのだろう。「ベルヌーイの定理」がよく引き合いに出されるが、それだけで説明するには無理があるとのこと。もしあの流線型の翼の形のために、上側の空気の流れが速くなり、下からの揚力が働くという考え方が成立するとしよう。だとしたら、反転した飛行機は下に向かって落ちていくはずだとのこと。そうですね。だったら上下の形の違いのない板や紙も飛ぶわけがないですよね。
 最近の理論だとフェルミ研究所の物理学者、デービッド・アンダーソンがベルヌーイの定理では飛行機は飛べないとの意見をニューサイエンティスト誌に発表している。彼はニュートンの法則で説明している。空気は流体で粘りがあり、翼に沿って空気が流れる。コアンダ効果というそうだ。そのため、空気が下に向かって流れるため、翼はその下にある空気を下に押す。その反作用で揚力が生まれるという意見だ。
 私はこの説明で納得できる感じになったのだが、まだいろいろな意見が戦わされているようだ。特にクッタとジュコーフスキーの考えた翼理論の翼に生まれる渦が揚力を生んでいるという意見が有力なようだ。粘性を持つ流体が迎え角のある鋭い後縁を持つ形に沿って流れるとき、後縁からスムースな渦のない流れができる。ということは翼に渦が存在しているはずだという理論だ。実験で円柱が流体の中に存在しているとき、円柱が回転していないと揚力は生まれない。ところが円柱が流体と同じ方向に回転すると揚力が生まれる。だから飛行機は飛ぶんだという考え方だ。
 詳しい説明は東京大学工学部教授鈴木真二さんの説明がわかりやすい。
 面白いですね。明日、私は北海道に飛行機で飛びます。無事にこれらの理論で飛行機が飛んでくれることを願っています。
 

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