文化・芸術

2015.09.12

「TRASHMASTERS」の 『そぞろの民』を見てきました!

息子の友人が出演している「TRASHMASTERS」のvol.23 『そぞろの民』作・演出 中津留章仁を見てきました。

2015/9/11から 9/27までやっています。
全18ステージ で下北沢駅前劇場が会場です。

 今回の安保法案に関わる問題を正面から描いていて、聞き応えがある芝居だった。中津留さんはいつも現代が直面する問題を扱い考える材料を与えてくれる。

 今回も2時間半に渡る長い芝居。次第に熱を帯びる演技者たち。空気を読んで黙っている人たちに突きつけられた切っ先を感じさせる内容でした。

 どういう考えにせよ、最も問題なのは空気を読んでみんなに合わせ何の意見も言わず黙っていること。正直に自分の意見を出し合い、やり合おう、もがきながらも、その中で我々の国を自分たちの力で作っていこう。

 そんな事を感じさせる芝居でした。
 
星野卓誠君、長台詞、大変でしたね。熱演、伝わってきましたよ。...

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2015.04.11

TrashMastersの「砂の骨」を見てきた

 三軒茶屋のシアタートラムで、TrashMastersにの「砂の骨」を見てきた。

 2時間40分という長い時間にも関わらず、ストーリーに没入することができた。

 貧困と労働の物語をホームレスと過労死を起こすようなチェーン店で働く若き労働者を軸に物語は展開していく。

 台本、演出の中津留さんは私たちの世代とはかなり離れているのだけれど、なんだか私と同じような感覚で現在の日本の状況に危機感を感じている。

 黙ったら終わりですよね。言わなくては!それぞれが、それぞれの立場から。

 みんな同じでなくてもいい。自分の思いを伝えていこう。そんな気にさせてくれた芝居でした。

 前回より面白かった!

 星野卓誠君も、さらに安定してきて、演劇のプロとしての風格も出てきた。

 それにしても俳優とは大変な仕事。背中での演技、顔の筋肉を自在に動かすトレーニング、眼だけの演技、自分のものにした台詞。

 これからも楽しみにしています!

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2014.11.09

TRASHMASTERSの「儚みのしつらえ」を見てきた

 いつも楽しみにしているTRASHMASTERSの演劇。今回は「儚みのしつらえ」。内容は「戦争」と「人間の存在のあり方」を軸に、「人間関係のあり方」がテーマかと思う。場所は紀伊國屋ホールで水曜日まで演じられている。座席数、400を超える紀伊國屋ホールで自分たちの芝居ができるなんて、素晴らしい!

 息子の友人、星野卓誠君が次第に役者として成熟していく姿も楽しみ。今回は軽やかな存在の中に、しずかに蓄えられていく殺意を持つ人物を演じている。さらに経験を積み、存在そのものが表現になるような俳優に育っていってほしい。

 劇の内容は、年齢の高い私たち夫婦にとっては激しさを感じる内容。実際に劇中に出てきたあの程度のズレは大騒ぎする事なく通り過ぎていくもの。一般庶民の多くは穏やかに、ゆるやかにズレをくぐり抜けていく。まあ、日本の多くの人はそんな感じで生きているのではないかと思う。
 大声は出さないし、殺したりもしない。でも、多くの悲しみや怒り、苦しさを感じているのが普通の人の暮らし。それでも演劇としては成立するのではないだろうか。刺激を取り除き、そこに純粋に残るものはなんなのだろう。
 

 脚本・演出の中津留さんは自分たちに突きつけられている課題を、いつも追い求めていると思う。彼の成長がこの劇団を支えている。自作にまた期待していこう!

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2014.10.06

演劇:Trashmastersの 『儚みのしつらえ』が11月に!

 いつも楽しみにしているTrashmastersが、新宿の紀伊國屋ホールで 『儚みのしつらえ』を演じる。
星野卓誠君も出ているのでいつも応援している。また最近は作品そのものがとても興味深い。
皆さんも一度足を運んでみてはいかがですか?

TRASHMASTERS vol.21 『儚みのしつらえ』
作・演出 中津留章仁

2014/11/7 Fri — 11/12 Wed 全8ステージ @紀伊國屋ホール

出演
カゴシマジロー/吹上タツヒロ/星野卓誠/龍坐
太田基裕/坂東工/村上洋康
内田慈/林田麻里/川﨑初夏
more→ http://www.lcp.jp/trash/next.html

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2014.08.22

ポーラ美術館でモディリアーニの特別展

 ポーラ美術館は日本でも有数の収集品をもつ美術館。モネ、ルノワール、ピカソ、フジタツグジ、シャガール、ガレ、ドーム兄弟のガラス作品等は常設で見る事ができる。
 今回はモディリアーニを中心に、彼の関係ある画家の作品を集めて展示している。
モディリアーニを探して」はとても嬉しい内容だった。

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2014.03.16

TRASHMASTERSの「虚像の礎」は傑作!

 昨日に引き続き、TRASHMASTERSの「虚像の礎」の内容を考えていた。初めてかもしれない、次の日になっても、いろいろ考えさせられるのは。

 最後の場面の意味は何だったんだろう。相方とも話してもう一度私なりに考えてみた。そう、最後の場面の台詞でも出てきた「考えろ」というメッセージ、そしてタイトルの「虚像の礎」も含めて。
 
 外では現実を象徴する爆破音、中では「考えろ」と虐げられたものを説得する劇作家。そしてそれを聞いて恋人を解放して現実に戻る元恋人。

 もしかしたら、たとえ現実とは違うことでも、「思い込む」ことで、「虚像の世界を虚像のまま自らの心に受け入れること」で現実は変わるというメッセージなのか。では演劇とは何なのだろうか。何ができるのだろうか。

 誉めて育てることの問題点の指摘も考えさせられた。傷つくことを避け、傷つけることから逃げて、お互いに甘やかして突き詰めることなく創られた人間関係、それでは人は育たないというメッセージは素直に理解できた。

 今回の芝居は相変わらず盛りだくさんのテーマがあり、思考が分散する傾向は避けられないが、私にとっては現実にどう立ち向かっていくのかという作者本人の問いかけと自分なりの解答が散りばめられていたと思う。

 人はどう思うかは小説、音楽と同じで演劇も意見が分かれるところだと思うが、思考を促す力のある傑作といっていいと思う。さて、次はどんな手でくるのだろうか。
 

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TRASHMASTERSの「虚像の礎」を見てきました!

 今回のTRASHMASTERSの新作は「虚像の礎」。いつものように中津留章仁さんの作と演出。彼の作品は他の作品とはひと味もふた味も違う。笑いを狙うものではなく、媚びを売るものでもない。彼や彼の周りの人々が生きる世界で感じる課題を問うている。

 今回の作品もいくつかのテーマを軸に物語は展開していく。一つは「人の価値とは」という問題。一人ひとりの人間の社会に対しての価値はどのような判断基準で考えたらいいのか。劇中の行政の判断では、看護師は高く、劇作家は低い。社会的価値はその社会の必要性を数値化できるもので判断する。

 中津留さんは結構本気でこのような仕組みを考えているのかもしれないと想ってしまうが、それはないですよね。それにしても人の価値はどのような基準で誰がどのように決めていったらいいのだろうか。

 「繁栄」と「幸せ」は相関関係があるのかというテーマも繰り返し出てくる。当然、繁栄している世界の住民が、全て幸せなわけがない。必要なのは人と傷つくのを恐れず関係を取ることによって得られる心の成長。

 弱者や虐げられたものたちの怒りも表現され、その課題と解決の仕方についても触れている。劇中で、なぜ怒りが解除されていくのかは、よく分からなかったが。

 今回の劇の特徴は沈黙の時間が訪れたということ。この劇団に特徴的だった、言葉の弾丸が減り、観客が考える時間が生まれたと言うことだ。これは大きな挑戦かもしれない。

 ストーリーの展開もずっと整理されていて、すっきりテーマが伝わってくる。

 また、役者がうまい。それぞれ存在感がある。星野君は台詞が多く大変だったろうが、スマップの草薙君の演技を見るような感じ。早口はここにだけ残っていた。

 また女性陣も表情が豊かで、言葉も聞きやすい。団員以外に参加していた3人はうまかった。言葉にも演技にも感情がのっていて、見るものが同化して聞く事ができた。

 透明なドアの両側で二つの違う状況が進行する設定も観客の想像力にのっかり劇を楽しませることができたとは思う。

 私がわからなかったのは、やはり最後の場面でなぜシューはアテナーの話を受け入れたのかということ。また、同時になぜリルトンは殺すのは止めたのかということ。当然、アテナーの話を聞いてリルトンは彼女を殺すのを止めたのだがそこの理屈が頭に入ってこなかった。暴力ではその共同体や人の心を変えられない。では何だったら変えられるのか。「考えろ」とは何だったんだろう。多分、いろいろ説明が台詞と共にあったのだろうが、そこが私の中に残らなかったのはなぜか。

 言葉で解説してしまっているからなのだろうか。演技や動き、物語の流れではなく、言葉を連ねることによって表現しているからなのだろうか。言葉を演技に置き換える作業は難しいものなのでしょうね。また観客によっても思考過程が違う。予想とは違う受け止められ方もあり得る。それが演劇、小説、絵などの創造的活動の宿命なのだろう。

 でも、今回は最近の中では特に面白かった。思考することを要求された。ただ、分からない人には分からない。台詞を聞き損なうと追えなくなる。これはいつものことだが。

 前回より、台本も演出も役者も確実に進歩していた。また次の作品も必ず見に行きたい。
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2014.03.15

今日はTRASHMASTERSの「虚像の礎」を見てきます!

 いつも楽しみにしているTRASHMASTERSの「虚像の礎」を高円寺の「座高円寺」で見てきます。いつも様々な現代的な課題をテーマに演じてくれるこの集団、今回は「人の価値というものはいかにして決まるのか?」ということに迫っていきます。2014年の都民芸術フェスティバルに参加しているとのこと。

 中津留章仁さんの作と演出、出演に息子の同級生の星野卓誠君。その他にもいつものメンバー、カゴシマジロー、吹上タツヒロ、龍坐、村上洋康、井上裕朗、坂東工、林田麻里、川崎初夏の演技陣。

 夕方から見てきます。楽しみです!

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2013.07.28

TRASHMASTERSの「極東の地、西の果て」を見てきた

 星野卓誠君が出演しているTRASHMASTERSの「極東の地、西の果て」を下北沢の本多劇場で見てきた。
作・演出 中津留章仁
出演
カゴシマジロー
吹上タツヒロ
阿部薫
星野卓誠
龍坐
川崎初夏
林田麻里

 といういつものメンバーが作り出す空間では、現代的なテーマをいつも追い求めている。今回の中心的テーマはTPP。農業問題を男女間の関係、親子の関係を縦軸に追求していった感じ。

 中津留さんは自分が現在生きている世界の仕組みを、黙ってそのまま受け取り我慢しあきらめていくということはしない。自分のわかる言葉に変え、役者に表現させている。テーマは本当は何でもいいのだと思う。彼にとっての疑問、課題を能弁に語らせる。

 今回の役者たちの演技は、いつもに比べて生々しい。彼らの関係の密度が濃縮されてきた感じ。卓誠君の演技も台詞に余裕があり、自然な表現。表情にも微妙な気持ちのゆらぎを表現していて、円熟期に入ってきた感じ。

 他の男優もあの長い台詞を見事に理解して、パワフルに演じている。さらに二人の女優も熱演。なんだか、前より若く見える。全体として、劇団としての力は上がっている。
 

 いつものように、課題も整理してみよう。もちろん素人の戯言だが。

・演じる時間が長いのは気にならなかったが、無駄な台詞や説明があるような気がした。いろいろ言いたいのはわかるが、語りすぎではないだろうか。本当に必要な内容だけにする、観客に考えさせる、そんな微妙なラインを狙ってほしいと思った。

・TPP、農業、食糧問題、アメリカのもくろみ、すべて大切なことだが、全部盛りだくさんにするとテーマが拡散していき、課題が浮かび上がらない。もう少し絞ってみたらどうなんだろう。

・男女の関係や親子の関係を縦軸に展開する形で物語が進んでいたが、いろいろ出てくるテーマが多すぎて、そのどれと関連して人間関係が紡がれているのかがわかりにくかったのではないか。なぜ、あの男女の関係が描かれる必要があったのかよくわからなかった。

・この作家は黙っている時間を描けるのだろうか。沈黙という台詞は存在するのだろうか。

・演技する側は練れてきている。だが、彼らも沈黙に耐えられるのだろうか。

 それでもこの作家の劇は楽しみだ。最近、一定の間隔で新作が出てくる。それを見に行くことが自分の生活のリズムの中に入ってきた。次の作品も楽しみにしている。

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2012.08.15

松本幸四郎の「ラマンチャの男」を見てきました

 「ラマンチャの男」は今回で1200回になるという松本幸四郎の当たり役。ブロードウエーでも1970年に演じているというのも凄い。 今回は娘の松たか子に加え、長女の松本紀保も出演している。

 帝国劇場での今回の公演、幸四郎も素晴らしかったが、松たか子のパワフルな演技にビックリしてしまった。彼女はこんなに力強かったんだ。歌も上手だが、体全体からエネルギーがあふれている。ソフィアローレンの演じたアルドンサより人世に前向き。

 このミュージカルで最も有名な「見果てぬ夢」。これを聞いていると本当に目頭が熱くなる。自分の事を言われているような・・・。もう一度、風車に向かって戦いを挑みたくなる。


"The Impossible Dream"

To dream the impossible dream
To fight the unbeatable foe
To bear with unbearable sorrow
To run where the brave dare not go

To right the unrightable wrong
To love pure and chaste from a far
To try when your arms are too weary
To reach the unreachable star

This is my quest
To follow that star
No matter how hopeless
No matter how far

To fight for the right
Without question or pause
To be willing to march into Hell
For a heavenly cause

And I know if I’ll only be true
To this glorious quest
That my heart will lie peaceful and calm
When I’m laid to my rest

And the world will be better for this
That one man, scorned and covered with scars
Still strove with his last ounce of courage
To reach the unreachable star

─────

「見果てぬ夢」

見果てぬ夢を見続けて
かなわぬ敵と戦い続け
耐えがたき悲しみに耐え抜き
勇者すら行かぬところへ向かう

正しがたい間違いを正し
遠くより純粋でけがれなき愛を注ぎ
腕を動かせぬほど疲れていてもやってみる
届かぬ星を追いかけて

これが私の冒険の旅
その星を追いかける
どんなに望みがかなわぬものでも
どんなに遠くにあるとしても

正しきことのために戦う
疑うこともなく 休むこともなく
地獄へ向かうのもいとわない
天の願いなら

そして私にはわかる 自分が忠実かどうか
この輝かしい冒険の旅に
私の心は平和に満ちて穏やかなものとなるだろう
永遠の眠りにつく時

そして世界は今よりよりよきものとなる
さげすまれ傷だらけの一人の男が
最後まで勇敢に戦ったことで
届かぬ星を追いかけるのだ

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