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2012.02.19

中津留章仁作演出のトラッシュマスターズ、「狂おしき怠惰」という芝居を見てきた

 中津留章仁作演出のトラッシュマスターズ、「狂おしき怠惰」という芝居を見てきた。彼らは前回の演目「背水の孤島」で、読売演劇大賞選考委員特別賞を受賞した。

 この作品のでは、大震災をテーマに、鋭く人間の在り方を問うていた。震災被害者を無前提で支持するだけではなく、彼らの抱える様々な問題も赤裸々に且つ冷静に指摘していた。

 今回の「狂おしき怠惰」は医療問題。癌にかかった父親の治療を素材に、薬剤の副作用、医師の抱える強いストレス、看護士のいじめの問題、製薬会社の医師への献金問題、病人の将来に関する不安、そして私たち自身がいつも死と向かい合わせでいる現状、それらをこの芝居の中に盛り込んでみるものに突きつけようとしている。

 中津留さんの問題意識が明確に表れた作品の一つだ。

 個人的な感想は、いつもより単調に感じたということ。また、主人公の司君の叫ぶ意見が、何だか個人的な思い込みに聞こえてしまったのだ。何だかいやなやつだなと思えてしまう。

 薬剤の開発や医師の治療に対する意見等は、様々な見方、考え方、方法があるのではないか。それを踏まえた上で自分の意見を展開する時、あのような一方的な叫び、告発になるのだろうか。もっと迷い、恐れ、不安な感じが出てくるのではないだろうか。

 「正義」が自分だけの思い込みで主張されるなら、それが広まっていくことは難しい。お互いがお互いを食らいあっていくような状況の中で世の中や人間は変わっていくのではないだろうか。

 ただ、これらの事はわかった上で今回のような内容にしているのでしょう。もしかしたら、中津留さんの良く知っている人がこんな状況にあったのかもしれませんね。

 いつも応援している星野君卓誠君は、医師のボス、名誉教授の役。権威ある医師という感じを、冷静に適格に演じていた。セリフもわかりやすく良かった。また、二人の女性、川﨑初夏、林田麻里はその性格の違いをよく表現していた。シブい山崎さんもいいですね。

 他の役者も特徴があって、表現力もある。次の作品も楽しみだ。今度は何に挑戦するのだろうか。

 29日まで下北沢の駅前劇場で演じている。皆さん、ぜひご覧ください。

TRASHMASTERS vol.16 『狂おしき怠惰』 作・演出 中津留章仁
2012/2/18 Sat ― 2/29 Wed 全15ステージ @下北沢駅前劇場

出演
カゴシマジロー/ひわだこういち/吹上タツヒロ/龍坐/阿部薫/星野卓誠/川﨑初夏/林田麻里/片山享/粟島瑞丸/山崎直樹

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