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2011.09.27

池井戸潤の「鉄の骨」を読んだ

 下町ロケットで有名になった池井戸潤さん。この鉄の骨も、なかなかよくできた小説だった。建設業界の談合を扱った小説に、恋愛を絡ませ、その面白さは抜群。経済問題を、面白く読ませる作家としては、現在、第一人者だと思う。

 私の高校時代、友だちの親父さんが捕まった。建設業界の最大手。今でも知られている有名な事件だった。そいつは、結構元気だった。そしてその後、親父さんと同じ会社に就職していった。そこで、そこそこ偉くなった。

 談合は今でも存在する。何も建設業界だけではない。官製談合も存在している。それはわかっているのだが、証拠がないので捕まえることができない。そして、業界は悪いとわかっていても続けている。これって、必要悪なのか、それとも談合を悪いとした法律そのものが悪いのか。

 ただ、個人の私腹を肥やすために行う談合は許されない。今回の小沢議員の問題も、有罪にするのにはなかなか難しい。ただ、議員がその地位を利用して集金するシステムそのものは無くしていかなくてはならない。

 裏の世界を描いたこの小説。多分、現実はこれ以上だ。捕まっていない権力者もまだいるだろう。世界でも同じようなことが起きているだろう。それをえぐろうとした目標はある程度達成されたのかもしれない。

 二人の若き社員の恋愛は、疼くような切ない流れ。最後の展開も予想されてはいるが、ホッとできる。彼の小説は基本的に前向きで元気になれる。また次の作品も読んでみたくなる。
  

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