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2011.08.04

百田尚樹の「風の中のマリア」を読み終わった

 百田さんは本当によく調べて書くものだ。これは大スズメバチの話。冷酷な殺戮者である彼らの生活を、その実態から冷静に描く。次から次へと戦い、殺し、奪い取る。しかし、彼らの種を守るためには他に方法はない。

 殺すことに迷いがあったら、自分も殺される。多くの死の上に現在の自分たちが存在する。本当は人間もそうなのだ。私たちは多くの犠牲の上に生きている。動物はもちろん、植物も私たちにエネルギーを供給して姿を消す。それだけでなく、人間は、自分たちの快適な生活のために、自然を破壊していく。スズメバチはそんなことはしない。

 大スズメバチの生活は悲しいまでに他者を殺戮し、それを餌にして自らの妹たちを育てていく。そして最後にはすべて滅び、雄たちと新しい女王蜂たちが、遺伝子を運んでいく。この小説はワーカーであるマリアの一生を軸に大スズメバチの生態が丹念に描かれている。

 昆虫マニアには、垂涎の作品。そうでない方には・・・・。

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