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2010.11.06

道尾秀介の「シャドー」を読んだ

 向日葵の咲かない夏」や「ラットマン」で知られる道尾秀介の「シャドー」を読んだ。内容としては非常に複雑な構造で、読者がミスリードされるよう様々な仕掛けがほどこされている。いくつものラインが設定されていて、内容が書かれている内容より膨らんでいくようにも感じる。

 全体に暗いテーマと内容が描かれているが、最後に多少の救いが見て取れる。でも、読後感としてはちょっと悲しいし、辛い。実際にこのような人生を経験した人がいたとしたらと思うとどうも・・・。

 普通の人生を過ごす人たちにとって、この小説で描かれる世界は未体験。そして今後も体験することはないだろう。でも、その世界をまるで体験したかのように思わせる小説家って、やはり凄い。

 今回、彼はいかにも不幸な家族を描いたのだが、何故なのだろうか?彼は人間の感情を描くために小説を書いているとのこと。たまたまミステリという形になっているだけなのだと。そう、読んでいてもそう思う。これは登場人物の人生なのだと。結果的にミステリになっているだけなのかもしれない。

 彼はこの作品で第七回本格ミステリ大賞を受賞。その後、大藪晴彦賞、山本周五郎賞を受賞している。今、乗っている作者の一人だな。

シャドウ (創元推理文庫)

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