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2010.11.23

道尾秀介の「ソロモンの犬」を読んだ

 道尾秀介は最近、私の中で注目の作家。最初はホラー小説を書いていたので、多少気味の悪い内容もある。最初のヒットになった「向日葵の咲かない夏」も、あり得ない世界の小説だった。それに比べると「ソロモンの犬」は素直な推理小説。大学生4人組の日常の中に、ミステリーと彼らの青春そのものを爽やかに描いている。
 
彼らの生き様は、既に忘れそうになっている遠き青春を思い出す。甘酸っぱく、不安定な、まだ何も獲得していない青春の頃。こんな体験や思いもしたかもしれないと思わせる。現実感のある小説。

 ただ、道尾秀介の小説はいつもそうだが、ミスリードを誘う。ワザと別の思いこみをさせるよう、仕掛ける。犯人はこの人かなと思うと、必ずはずれる。この小説でも読者を意図的に隘路に誘い込む。面白いのだが、ちょっとずるい。作者しかしかけられないトリック。これって真っ向から向かってきていない感じがしてしまう。でもこれが彼の手法なのだろう。私たちもその裏切られるところが意外性があって面白いのだろう。

 「ソロモンの犬」そのものは、なかなか面白かったし、読後感が良かった。シャドー、ラットマンと共にお勧めの一つだろう。

ソロモンの犬 (文春文庫)

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