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2010.10.20

伊坂幸太郎の「アヒルと鴨のコインロッカー」を読んだ

 伊坂幸太郎の作品は、複数の視点から語られることが多い。また、時間軸を巧妙にずらし、それを効果的に組み立てて読者を引きつける。「アヒルと鴨のコインロッカー」はそれが見事に成功した作品だ。
 なぜ、本屋を襲撃するのか、読者は訳がわからない。また、会ってすぐの学生である「僕」が、なぜその襲撃に参加することになるのか、それもわからない。
 そんな中で、現在と2年前を交互に組み合わせ、語り手を交代させながら物語は進行していく。全ては計画的に配置されたパズルのように事件は徐々に姿を見せ、そして一挙に謎は解ける。予想外のどんでん返しも見事。
 そして、合間に見え隠れする伊坂幸太郎の人生観に、そしてユーモアににやりとさせられる。この作品が第25回吉川英治文学新人賞をとったのは当然のことだろう。でも、その後の作品に比べれば、素直な構成だと思う。時間軸、語り手もまだシンプル。理解しやすいところも、この作品の良さだろう。お勧めの作品の一つだ。

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

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コメント

 何だか伊坂幸太郎の小説は面白くて。最新刊のマリアビートルも楽しかったです。でも、あれはエンターテイメントという感じで、また他の作品とは違う感じもしました。

投稿: take | 2010.10.30 19:08

お久しぶりです。

中学生の子供が映画にこっていた時期があり、昨年だったか?重力ピエロを見てから、その小説やアヒルと鴨のコインロッカーを読んでいました。
アヒルと鴨のコインロッカーはTVで映画をやったので、見せられましたが、???でした・・・・
今や売れっ子の瑛太が出ているので見る価値があるのかな・・・と。

>なぜ、本屋を襲撃するのか、読者は訳がわからない
そうなんです。

私は仙台出身なのですが、映画、どこでロケやったのかまるきり分からなかったです。街も変わっただろうし・・・・

なんか不思議な映画というのが正直な感想です。

投稿: Qたろの母 | 2010.10.30 12:29

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