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2010.06.06

竹内薫さんの「99.9%は仮説」を読んだ

 2006年に出版された竹内薫さんの「99.9%は仮説」を読んだ。とてもわかりやすく書いてあり、広範囲な事例を挙げながら、「本当」と思いこんでいることのほとんどが仮説に過ぎないことを指摘している。私たちが「真実」とか「本当はどうなの?」などといって、簡単に悩むのを止めてしまう傾向を戒めている。

 私もブログで以前紹介したように、飛行機が飛ぶってかなり難しい問題みたいだが、そこから彼もこの本に入っていく。「真実」なんて、移り変わっていくもの。固定的な真実なんて存在しない。常に相対的な視点が必要なことも指摘している。

 わかったなんて、簡単に思ってはいけないし、これでいいと思ってもいけない。常に常識を疑うところから始めなければならない。それは、政治でも科学でも変わりはない。

 カール・ポパーという人の科学の定義は参考になった。「科学は、常に反証できるものである。」疑似科学や宗教は反証できないものということも理解できた。

 我々教員が気をつけることは、子どもたちに思考停止の状態で「真実」を覚え込ませようとすることなのではないか。覚えればそれでいいなんて、楽なものだ。悩んだり、観察したり、実験したりすることは、全てが仮説だからやる必要がある。子どもたちにとっても、そのような視点がなければ、学び甲斐がないではないか。

 学校はまだまだ、変わらなければならない。教員も学び続けなければならない。しかし、それは覚えることではないのだ。だから10年研修という現在行われている研修制度は役に立たない。大学で10年に一度の講座を受ければ教員としての力量が高まるという考え方こそ、崩壊している。学ぶのは毎日であり、毎時間なのだ。大学に行けば学びだという思いこむこの思慮の無さ。

 この本は、読みやすいし、わかりやすい。さすが小説家(湯川薫)でもあるだけあって、文がこなれている。科学というものに対する姿勢を、わかりやすく提案している。面白い本でした。


 

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