沸騰とは
沸騰とは何だろう。先日、水を温めてその様子を観察する機会があった。丸底フラスコをアルコールランプで熱していった。それ以外は温度計だけ。沸騰石も入れなかった。しばらくすると小さな泡が出てきた。70度以上になると急激にその泡が多くなった。これは水に溶けていた気体、特に酸素のようだ。酸素は20度で3%程度溶けているとのこと。それを吸って金魚は呼吸をしている。温度が高くなると、酸素は溶けていられなくなり泡となって自ら分離する。
100度になると、大きな泡が盛んに出て、「沸騰」といわれる現象がおきる。このとき、大気圧と蒸気圧が同じになっている。それ以下だと大気圧に泡はつぶされてしまう。ただ、沸騰はかなり複雑な要因が絡んでいるようで、きれいな容器で水を熱すると沸騰が起こりにくい。また、その結果として突沸という状態になり、爆発的に沸騰が起こる。それを防ぐために沸騰石といわれる空気を含んだ石を入れ、その空気に向かって蒸発する状態を作り、危険な突沸を防ぐ。
よく観察すると、温度を上げていくと一度沸騰が少なくなる現象が見られる。これは蒸発した水蒸気が熱伝導を妨げるので一時的に温度が伝わらず沸騰が少なくなるようだ。しばらくするとこの状態を脱し、また沸騰が急激に増えていく。
また、当然のことだが、大気圧だけでなく、水圧も本来沸騰には関係がある。フラスコでは水圧は無視していいが、海中などでは水圧は大きな要因になる。深度100mでは180度で沸騰。深度1000mでは312度で沸騰するそうだ。374度、218気圧以上になると、超臨界水という状態になり、沸騰はしなくなるそうだ。これは液体でも気体でもない状態ということで、油をよく溶かす性質を持つそうだ。逆に塩はほとんど溶けないとのこと。また、深度で言うと2200m以上ではもういくら温度を上げても沸騰しないそうだ。これも超臨界状態ということを考えると理解できる。
沸騰の原理は多くのプリンタでも利用されている。バブルジェットは膜沸騰という原理を利用して作られているそうだ。また、沸騰するときの泡の核についていろいろ意見はあるようだ。宇宙線が核になっているとの意見もあった。確か私も新聞でそんな記事を読んだ覚えがある。ネット上でもそのような意見が出ているが、しっかりと確立してはいないようだ。沸騰はなかなか奥が深い。



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