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2005.09.17

ダルマって何?

 この間の選挙に沢山登場したダルマって、そもそも何なのだろう。小さい頃に筆と墨で達磨の顔を描いた覚えがある程度しか知らない。確か、少林寺の達磨が手足を切り落として座禅を続けたとかいう話もあったと思う。いったいこの人は何者なんだろう。調べてみた。

伊豆の土肥の近くにある達磨寺の達磨です。
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 禅宗の祖である達磨は、五世紀とか六世紀ごろの南インドにあった香至国の第三王子として生まれた。そこで、インド仏教第二十七祖である般若多羅の弟子となり、印可を受けて菩提達磨となった。28代目という事にななる。その後、師の命により他国に仏教を広めるために中国に渡る。そこで、梁の国の武帝(在位502-549)と
交わした会話というのが伝えられている。

帝問うて曰く「朕即位して已来、寺を造り、経を写し、僧(僧伽、教団)を度すこと、勝(あげ)て紀す可からず(数え切れないほどである)。何の功徳有りや」
師曰く「並びに功徳無し」
帝曰く「何を以て功徳無しや」
師曰く「此れ但だ人天(人間界・天上界)の小果にして有漏の因なり(煩悩の因を作っているだけだ)。影の形に随うが如く有と雖も実には非ず」
帝曰く「如何が是れ真の功徳なるや」
答曰く「浄智は妙円にして、体自ずから空寂なり。是の如き功徳は世を以て(この世界では)求まらず」
帝又問う「如何が是れ聖諦の第一義なるや」
師曰く「廓然(がらんとして)無聖なり」
帝曰く「朕に対する者は誰ぞ」
師曰く「識らず(認識できぬ・・・空だから)」
帝、領悟せず。師、機の契(かな)はぬを知り・・・景德傳燈錄第三巻

意味としては「私は今までたくさん寺を造り僧を育てて来た。これはどのくらいの功徳になっている
だろうか」
「功徳は何もない」
「では仏教における聖なる真理は何か」
「空っぽで何もない」
「何もないというのなら、お前は何者だ」
「知らぬ」
というようなそっけないものだ。

武帝は達磨の答を喜ばなかった。達磨は北魏に向かい、嵩山少林寺において、壁に向かって9年坐禅を続けたとされている。しかし、これは俗説とする意見が多い。壁観とは『壁のように動ぜぬ境地で真理を観ずる禅』のことで、実際に壁に向かって座ることではないとのこと。

私が覚えていた手を切ったというのは、記憶違いで、達磨太子に弟子になろうとした神光という僧侶が弟子入りするために、手を切り取って入門を求めた事が達磨太子の事と重なってしまって記憶されていた。確か、小学校の低学年の頃に読んだ絵本に載っていたと思う。この僧は恵可といい、禅宗の第二祖である。
日本では臨済宗や曹洞宗などの禅宗の中で、達磨が伝えられてきた。 

現在の日本のダルマは、群馬、高崎市鼻高町の少林山達磨寺に由来があると言われている。
昔、大洪水で流れて来た大木で、一了行者が達磨大師の像を彫ってお堂に安置したのがこの寺の起こりで、天明の飢饉の時に、農民救済のため九代東嶽和尚が、心越禅師の描かれた達磨大師の図を手本に木型を作り、 農家の副業に張り子だるまを作らせ、七草大祭に売らせたことにあると言われている。

またダルマは江戸時代に、起き上がり小法師のダルマとして変化してきたとも言われている。初期の物には座禅を組んでいるものも多く、繭型の起き上がり小坊師の形は江戸以降のものと考えられる。張り子のダルマは軽いので病気が軽く済むとか、転んでもすぐに起き上がるので、病気が治る等と言われ、各地で作られるようになった。東京の浅草観音や神奈川の川崎大師もダルマがよく売られていた。

ところで、選挙でダルマが使われたのは、昭和五年の総選挙で長野一区の立候補者が最初で、一般化したのは昭和三十年代になってからだということ。ちなみに、この時の蔵相が高橋是清で、あだ名がダルマ蔵相だった。

向かって右側に目を入れるのは、玉座は南に向いているので、太陽は東から出て西に沈むので南に向って東は左側になり左目(向って右目)から入れるのだと言われている。また、深大寺の達磨は梵語で「阿」「吽」を入れるそうだ。物事の始めと終わりを表す阿吽(あうん)を入れることで、過去から未来まで全てを見通すということを示したかったのかも知れない。

しかし、これ以上の情報はなく、選挙でダルマが使われた詳しい由来とか、誰が使ったのかはわからなかった。でも、ダルマはまだまだ、沢山の面白いことがありそうで、これからも調べてみたいと思った。




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